うちの診療所では心理検査をすることが多いのですが、患者さんにその必要性を説明するのに、説明資料をちゃんと作りたいと思うに至りました。特に、時間をかけて行う検査で、事前に予約が必要なものは、口頭では説明しておりますが、文章を用いてきちんと説明した方が良いと感じています。

以前リワークデイケアの記事を書き、その時にも資料作りがしたいと思って色々とまとめました。


しかし、このシリーズをまとめた結果、患者さんに何を伝えたいのか自分の中で結構整理できてしまって、結局資料を作らないまま、患者さんは私の熱い思いをただ聞くという状況が続いています。なんだか、資料にすると伝えたい情報が画一的になってしまって、この人にはこういう理由で伝えたい、という私の意図がうまく伝わらないような気がしてしまっているのです。(実際に参加が決定しましたら詳細な資料をお渡ししますのでご心配なく)。

話を戻して、心理検査なのですが、心理検査に関しては、患者さんから希望があって実施する場合と、こちらから実施したいということを説明して受けてもらう場合とがあります。患者さんからの希望で多いのは、発達障害に関する検査です。当院では大人の発達障害の診療にも力を入れていて、診断に有用な検査を実施しています。なので、大人の方で発達障害の診断を受けたい方からの問い合わせが多い状況にあります。

発達障害の診療は、子どもさんでもニーズが強いと思います。子どもさんの場合は、発達障害の診療をしている小児科を受診される方が多いですが、当院では中学生以上は診療させていただいており、小児科がなかなか予約が取れずに困ってらっしゃる方や、発達障害ではないかが気になる上に、少しうつになってきていたり、不登校の問題も抱えていらっしゃったりする中学生の方、高校生の方が来られたりします。

こちらがお願いして行う検査では、ロールシャッハテストという検査があります。これは、その人の心理状態や精神状態をよく反映したもので、自分の気持ちや状態をうまく言語化できない学生さんに実施させていただくことが多いです。

あとは、復職の可否を判定するのに、参考にすることが多い、ブルドン抹消検査という検査。これは認知機能を測定することが可能です。メンタル不調になり休職した方が、復職しても大丈夫かどうかは、気持ちの落ち込みが回復していることはもちろんですが、集中力や判断力などの認知機能の回復もとても重要です。その認知機能を測定できるのでとても便利な検査です。

これらの説明資料を作るために、普段何をどう説明しているのか、何回かに分けて書こうと思います。というわけでこの話はまた続きます。