中国に端を発した新型コロナウイルス感染は、あっという間に全世界に拡がり、
日本でも、連日感染者が増えています。クルーズ船のことを他人事と見ていたのは何だったのでしょうか?
私も当初は「新型といってもコロナウイルスだし、SARS・MARSのことからみて、そんなに拡がることはないのでは」と考えていました。ましてや日本国内でこれほどの患者が出るとは思ってもいませんでした。その点では、国の対応を批判することはできません。
しかし、状況は一変しました。
今、「ニューヨークで起きていることは、2週間後東京でも起こる」と言われています。とすれば、狭い日本国土、「今東京で起きていることは、2週間後岡山では起きない」とは誰にも言えません。
岡山でも、意識を一段高めること、野球で言えば、ピッチャーが「ギアを上げる」時期に来ていると考えます。
全国的に見て、まだ岡山の患者数は少ない方です。しかし、患者数だけで判断することは意味がなく、患者数対医療機関の潜在的な力;医師等のスタッフ数・ベッド数・医療物資の供給状況・それらに対応するコストの問題等から判断すべきです。すでに、指定医療機関はかなり無理をしていると思われます。

それでは、私たちは何をすればよいのか。
もちろん、感染しないために、「3密」を避けることが最も重要です。そのため、私はこれまで「大事な受験を控えている受験生のつもりで行動してください」と言ってきました。
今後はさらに、「自分はすでに感染している。だから、他の人には絶対移さないようにしよう!」という意識で行動して欲しいと思います。
岡山は、まだそこまでしなくていいのでは、と言う方もいるでしょうが、このウイルス感染の特徴として、感染してから発症するまでに時間がかかることがあるため、患者数が明らかに増え始めてから、対策をたてても遅いのです。失礼ですが、東京の様子を見れば、おわかり頂けると思います。
今回の敵の正体をまだ私たちは完全に掴んではいません。「そこまでしなくてもいいのでは」レベルが丁度良いのです。今回の流行が治まって、後で検証して「そこまで必要でなかったね」と笑えればそれでいいのです。
思い出してください。東日本大震災の津波のことを。あの時、津波の高さがあれ程になると誰が想像できたでしょうか。

今回のコロナウイルス感染も、インフルエンザと同等レベルまでは、克服できる日は必ず来るでしょう。その時まで、後悔を一つでも減らすために、今が正念場だと思います。