1.インフルエンザとは
インフルエンザウイルスによる感染症で、冬に大流行します。
かぜとは違って、頭痛、関節痛、全身倦怠感などの全身症状を伴うことが多いものです。肺炎、仮性クループなどを合併しやすいだけでなく、さらに重症であるインフルエンザ脳炎・脳症などへ進展することもあります。日本では毎年200〜500人が脳炎・脳症になっています。インフルエンザ脳炎・脳症や重症肺炎は、進行があまりにも早いため、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザなど)による治療が間に合いません。
2.インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは、インフルエンザに罹患した場合の重症化を防止する目的で接種が行われています。インフルエンザは毎年流行するウイルスの型が異なるため、今シーズンに流行するウイルスを予測してワクチンが製造されています。 平成26年度のワクチンの組成は「A2009型 (新型)/A香港型/B型」の三価でしたが,平成27年度は「A2009型 (新型)/A香港型/B型(山形系統)/B型(ビクトリア系統)」の四価となりました。
3.ワクチン接種の時期
従来季節性インフルエンザは、だいたい12月~3月頃に流行がみられます。ワクチンがその効果を発揮するためには、接種終了後少なくとも約2週間は必要です。11月にインフルエンザの流行が始まる年もありますし、遅くとも12月中旬までには接種を受けるとよいでしょう。また、ワクチンの効果の持続期間は、およそ5ヵ月程度と言われています。毎年接種を受けることが必要です。
4.ワクチン接種の効果
インフルエンザウイルスは、その形や性質が年々少しずつ変わるため、他のワクチンに比べ予防効果は低めです。ワクチン株と流行株が一致した場合、成人では約70%の発病阻止効果があるとされています。しかし低年齢になるとワクチンの有効率は低下します。
このようにインフルエンザワクチンは、接種したからといってインフルエンザの感染を完全に防ぐことはできません。感染した場合に重症化を防ぐためのワクチンです。
インフルエンザウイルスは、最初に鼻粘膜で増殖し、その後体内に入り込んで、時には肺炎、脳炎などの重篤な合併症を引き起こします。
これに対しワクチンは体内に抗体を作り、ウイルスが体内に入り込んでからの活動を抑制するように働きます。
そのため、ウイルスが鼻粘膜で増殖している時は、ワクチンの効果が十分みられないこともあり、感染を直接防ぐことはできません。しかし、この増殖したウイルスが体内に入り込んできた時に、ワクチンによってすでに作られている抗体が、ウイルスの活動を防いでくれるため、重篤な合併症を引き起こさないですむのです。
5.1才未満児のワクチン接種
①免疫のでき方が十分とは言えず、初年度はあまり効果が期待できないかもしれません。
②しかし、毎年接種を続けていけば、次第に免疫はできやすくなると考えられ、1~5才頃になってから初めてワクチン接種するよりも、効果が期待できると思われます(乳幼児にとって、脅威となるのは1~5才頃によくみられる脳炎・脳症です)。
③ 乳児の周囲の人達(保育園の保母さん)や、同居する家族(お父さん、お母さん)が、接種することにより乳児への感染は、かなり防ぐことができると思います。
インフルエンザウイルスによる感染症で、冬に大流行します。
かぜとは違って、頭痛、関節痛、全身倦怠感などの全身症状を伴うことが多いものです。肺炎、仮性クループなどを合併しやすいだけでなく、さらに重症であるインフルエンザ脳炎・脳症などへ進展することもあります。日本では毎年200〜500人が脳炎・脳症になっています。インフルエンザ脳炎・脳症や重症肺炎は、進行があまりにも早いため、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザなど)による治療が間に合いません。
2.インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは、インフルエンザに罹患した場合の重症化を防止する目的で接種が行われています。インフルエンザは毎年流行するウイルスの型が異なるため、今シーズンに流行するウイルスを予測してワクチンが製造されています。 平成26年度のワクチンの組成は「A2009型 (新型)/A香港型/B型」の三価でしたが,平成27年度は「A2009型 (新型)/A香港型/B型(山形系統)/B型(ビクトリア系統)」の四価となりました。
3.ワクチン接種の時期
従来季節性インフルエンザは、だいたい12月~3月頃に流行がみられます。ワクチンがその効果を発揮するためには、接種終了後少なくとも約2週間は必要です。11月にインフルエンザの流行が始まる年もありますし、遅くとも12月中旬までには接種を受けるとよいでしょう。また、ワクチンの効果の持続期間は、およそ5ヵ月程度と言われています。毎年接種を受けることが必要です。
4.ワクチン接種の効果
インフルエンザウイルスは、その形や性質が年々少しずつ変わるため、他のワクチンに比べ予防効果は低めです。ワクチン株と流行株が一致した場合、成人では約70%の発病阻止効果があるとされています。しかし低年齢になるとワクチンの有効率は低下します。
このようにインフルエンザワクチンは、接種したからといってインフルエンザの感染を完全に防ぐことはできません。感染した場合に重症化を防ぐためのワクチンです。
インフルエンザウイルスは、最初に鼻粘膜で増殖し、その後体内に入り込んで、時には肺炎、脳炎などの重篤な合併症を引き起こします。
これに対しワクチンは体内に抗体を作り、ウイルスが体内に入り込んでからの活動を抑制するように働きます。
そのため、ウイルスが鼻粘膜で増殖している時は、ワクチンの効果が十分みられないこともあり、感染を直接防ぐことはできません。しかし、この増殖したウイルスが体内に入り込んできた時に、ワクチンによってすでに作られている抗体が、ウイルスの活動を防いでくれるため、重篤な合併症を引き起こさないですむのです。
5.1才未満児のワクチン接種
①免疫のでき方が十分とは言えず、初年度はあまり効果が期待できないかもしれません。
②しかし、毎年接種を続けていけば、次第に免疫はできやすくなると考えられ、1~5才頃になってから初めてワクチン接種するよりも、効果が期待できると思われます(乳幼児にとって、脅威となるのは1~5才頃によくみられる脳炎・脳症です)。
③ 乳児の周囲の人達(保育園の保母さん)や、同居する家族(お父さん、お母さん)が、接種することにより乳児への感染は、かなり防ぐことができると思います。
ヘルパンギーナとは4歳以下の乳幼児の間で流行する代表的な夏かぜの一つで、エンテロウイルス(主にコクサッキーウイルス)によって起きます。38〜40℃の熱が2〜3日続きます、喉の奥の口腔粘膜に小さい水ぶくれをつくり、痛いので、食べられなくなります。ひどいときは水分ものめなくなり、脱水症になることがあります。
かかりはじめから治るまで
突然熱が出てなかなか下がりません。一日以内に解熱する割合が10%,一日以上まる二日以内に解熱するのが80%,二日以上続く場合が10%ぐらいで,熱が下がりにくいのが特徴です。のどの粘膜が赤くなり、口蓋垂(のどちんこ)の根元の両脇に小さい水疱が二、三個から十数個できます。この水疱は間もなく破れて、アフタ(浅い潰瘍)になり、消えるのに四、五日かかります。
水疱は熱と同時にでるとは限らず、一日遅れてでた場合には初診時にこの病気とわからず「普通のかぜ」と区別がつかないこともあります。
咳や鼻水はほとんどみられません。
治療
熱やのどの痛みをおさえる薬を処方します。
手当てのポイント
飲み込むときに痛みがあり、食欲はあっても、ものを食べたがりませんので、なるべく口当たりの良い食事にして下さい。味の濃いもの、酸味のあるもの、熱いものあるいは硬いものは嫌がります。冷たいものは大概平気で、ヨーグルト、アイスクリーム、プリン、ゼリー、さめたおじや、とうふ、冷えたグラタン等は好んで食べてくれるでしょう。カロリー量の減るのは仕方ないとしても、水分摂取を十分にして脱水症にならないようにして下さい。オレンジジュースなどのすっぱいものはしみます。冷えた牛乳や麦茶、味噌汁、冷たいスープなどがよいでしょう。
入浴は高い熱があるときや元気がないとき以外はかまいません。
水分をあまりとれない、元気がなくてぐったりしている、頭痛や嘔吐、発熱が続く場合は主治医に相談しましょう。
感染力が強く二日から七日の潜伏期間後に、兄弟のどなたかが熱を出せば、同じ病気かもしれません。
保育所・学校
出席停止について明記された疾患ではありません。
熱が下がって口の痛みがなくなるまで休ませましょう。
原因となるウイルスは何種類もありますので、一回かかれば終わりというわけではありません。一夏のうちに二回かかる場合もあります。
かかりはじめから治るまで
突然熱が出てなかなか下がりません。一日以内に解熱する割合が10%,一日以上まる二日以内に解熱するのが80%,二日以上続く場合が10%ぐらいで,熱が下がりにくいのが特徴です。のどの粘膜が赤くなり、口蓋垂(のどちんこ)の根元の両脇に小さい水疱が二、三個から十数個できます。この水疱は間もなく破れて、アフタ(浅い潰瘍)になり、消えるのに四、五日かかります。
水疱は熱と同時にでるとは限らず、一日遅れてでた場合には初診時にこの病気とわからず「普通のかぜ」と区別がつかないこともあります。
咳や鼻水はほとんどみられません。
治療
熱やのどの痛みをおさえる薬を処方します。
手当てのポイント
飲み込むときに痛みがあり、食欲はあっても、ものを食べたがりませんので、なるべく口当たりの良い食事にして下さい。味の濃いもの、酸味のあるもの、熱いものあるいは硬いものは嫌がります。冷たいものは大概平気で、ヨーグルト、アイスクリーム、プリン、ゼリー、さめたおじや、とうふ、冷えたグラタン等は好んで食べてくれるでしょう。カロリー量の減るのは仕方ないとしても、水分摂取を十分にして脱水症にならないようにして下さい。オレンジジュースなどのすっぱいものはしみます。冷えた牛乳や麦茶、味噌汁、冷たいスープなどがよいでしょう。
入浴は高い熱があるときや元気がないとき以外はかまいません。
水分をあまりとれない、元気がなくてぐったりしている、頭痛や嘔吐、発熱が続く場合は主治医に相談しましょう。
感染力が強く二日から七日の潜伏期間後に、兄弟のどなたかが熱を出せば、同じ病気かもしれません。
保育所・学校
出席停止について明記された疾患ではありません。
熱が下がって口の痛みがなくなるまで休ませましょう。
原因となるウイルスは何種類もありますので、一回かかれば終わりというわけではありません。一夏のうちに二回かかる場合もあります。
6月に入りましたが、いまだ嘔吐・下痢のカゼが散見されます。今回は急性胃腸炎についてお話します。
急性胃腸炎とは、胃腸にウイルスや細菌が入り、発熱・嘔吐・下痢などの症状を呈する病気です。夏場はエンテロウイルスやアデノウイルスといった夏カゼの原因ウイルスによる胃腸炎の流行がみられますが、秋から冬にかけてはノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎が流行します。
感染予防対策としては、日常生活での手洗いの励行が大切です。トイレの後や食事の前などは特に石鹸を使用してしっかり手洗いをします。嘔吐・下痢の症状が出現したら、家族にうつさないために吐物・下痢便の取り扱いに注意します。理想的には床等に飛び散った吐物や便を処理する時には、使い捨てのエプロン、マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、ペーパータオル等で静かに拭き取ります。
ノロウイルスの場合は次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。おむつ等は、速やかに閉じて下痢便等を包み込みます。汚染された衣服やリネン類も次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で下洗いをして洗濯するとよいでしょう。
ロタウイルスに対してはもちろん予防接種が有効です。
治療としては、嘔吐がみられているときには無理に水分を与えず、最低1時間くらいは胃腸を休ませます。その後スポイトやスプーンなどで小分けに水分を与えながら様子をみます。嘔吐が繰り返されるようなら点滴等の治療が必要となることもありますので注意してください。下痢の際には脱水予防のための水分摂取が必要となります。摂取する水分としてはWHOで勧められている経口補水液がベストです。OS-1、アクアライトORSなどが適しています。自分で作成するには水1L(煮沸したもの)に食塩3g(小さじ1/2杯)と砂糖40g(上白糖大さじ4と1/2杯)を混ぜます。果汁(レモンやグレープフルーツなど)を絞ると飲みやすくなります。なお、この水分は下痢等による脱水の時にのみ用いるものですので、普段の水分補給には絶対に使用しないで下さい。またOS-1などが飲みにくい場合には、味噌汁の上澄み、野菜スープの薄めたものもいいでしょう。
母乳は続けて結構です。
急性胃腸炎とは、胃腸にウイルスや細菌が入り、発熱・嘔吐・下痢などの症状を呈する病気です。夏場はエンテロウイルスやアデノウイルスといった夏カゼの原因ウイルスによる胃腸炎の流行がみられますが、秋から冬にかけてはノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎が流行します。
感染予防対策としては、日常生活での手洗いの励行が大切です。トイレの後や食事の前などは特に石鹸を使用してしっかり手洗いをします。嘔吐・下痢の症状が出現したら、家族にうつさないために吐物・下痢便の取り扱いに注意します。理想的には床等に飛び散った吐物や便を処理する時には、使い捨てのエプロン、マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、ペーパータオル等で静かに拭き取ります。
ノロウイルスの場合は次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。おむつ等は、速やかに閉じて下痢便等を包み込みます。汚染された衣服やリネン類も次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で下洗いをして洗濯するとよいでしょう。
ロタウイルスに対してはもちろん予防接種が有効です。
治療としては、嘔吐がみられているときには無理に水分を与えず、最低1時間くらいは胃腸を休ませます。その後スポイトやスプーンなどで小分けに水分を与えながら様子をみます。嘔吐が繰り返されるようなら点滴等の治療が必要となることもありますので注意してください。下痢の際には脱水予防のための水分摂取が必要となります。摂取する水分としてはWHOで勧められている経口補水液がベストです。OS-1、アクアライトORSなどが適しています。自分で作成するには水1L(煮沸したもの)に食塩3g(小さじ1/2杯)と砂糖40g(上白糖大さじ4と1/2杯)を混ぜます。果汁(レモンやグレープフルーツなど)を絞ると飲みやすくなります。なお、この水分は下痢等による脱水の時にのみ用いるものですので、普段の水分補給には絶対に使用しないで下さい。またOS-1などが飲みにくい場合には、味噌汁の上澄み、野菜スープの薄めたものもいいでしょう。
母乳は続けて結構です。
アトピー性皮膚炎の治療は、Ⅰ スキンケア、Ⅱ 薬物療法(塗り薬)、Ⅲ 悪化因子の除去が基本となります。
Ⅰ スキンケア
アトピー性皮膚炎のお子さまの皮膚のバリア機能は弱く、抗原(ダニ、ペット、花粉など)、細菌などが侵入しやすく、それらが悪化因子となっています。また汗なども悪化因子となるため皮膚を清潔に保つことが大切です。
毎日入浴・シャワーをしましょう(できれば1日2〜3回)。その際には石けん・シャンプーをよく泡立てて、素手でやさしく洗い、十分すすぐことが大切です。
また洗った後の肌は、皮脂膜や保湿成分がとれてしまっています。アトピー性皮膚炎のお子さまは、もともと皮脂膜や保湿成分が少なく乾燥しやすいため、入浴・シャワーの後は速やかに保湿剤を塗布しましょう。
Ⅱ 薬物療法(塗り薬)
アトピー性皮膚炎のお子さまのひびの入った皮膚(炎症がおきている皮膚)のバリア機能をまず回復させるためにはステロイドの塗り薬の使用が必須になってきます。
ステロイドというと副作用を心配される親御さんがいらっしゃるかもしれません。確かに長期間飲み薬として大量のステロイドを内服すると全身的な副作用が現れやすいです。しかしアトピー性皮膚炎では塗り薬として使用し、直接皮膚に働くので、通常量では全身的な副作用はまず現れません。
塗り薬としての副作用は、「皮膚が薄くなる、血管がういてくる」と「皮膚感染症(とびひ、みずいぼなど)の部位に使用すると悪化する」の二つのみです。これらは医師の指導の下に適切に使用すれば避けられるものです。万一そのような症状が現れても、元の正常な皮膚に戻る心配のないものです。
その他「ステロイドの塗り薬をぬると肌が黒くなる」「やめるとまた悪くなる」などといったことを見聞きすることがありますが、前者はアトピー性皮膚炎がおさまった後の色素沈着(日焼けの後に一時的に黒くなるのと同じ)で、根気よくステロイドを塗り続ければ正常に戻るものです。後者は中途半端に治療をやめることによってアトピー性皮膚炎が再び悪化したためのものです。
アトピー性皮膚炎に対しては早期に十分な量のステロイドをぬり、早く皮膚炎をよくしてあげて(かゆみもへります)、その後減量、中止することが結果的にはステロイドの合計使用量がへり、本人およびご家族の生活の質をあげることになります。
具体的な塗る量や減量方法については外来でゆっくりとお話していきます。
Ⅲ 悪化因子の除去
乾燥、汗、引っ掻くなどの刺激、心理的ストレスなどに対する対策が必要です。乳児(1歳未満)で通常のスキンケア、薬物療法を行っても軽快しない場合には食物アレルギーの関与を疑って検査を行い、必要に応じ除去などを行うことがあります
Ⅰ スキンケア
アトピー性皮膚炎のお子さまの皮膚のバリア機能は弱く、抗原(ダニ、ペット、花粉など)、細菌などが侵入しやすく、それらが悪化因子となっています。また汗なども悪化因子となるため皮膚を清潔に保つことが大切です。
毎日入浴・シャワーをしましょう(できれば1日2〜3回)。その際には石けん・シャンプーをよく泡立てて、素手でやさしく洗い、十分すすぐことが大切です。
また洗った後の肌は、皮脂膜や保湿成分がとれてしまっています。アトピー性皮膚炎のお子さまは、もともと皮脂膜や保湿成分が少なく乾燥しやすいため、入浴・シャワーの後は速やかに保湿剤を塗布しましょう。
Ⅱ 薬物療法(塗り薬)
アトピー性皮膚炎のお子さまのひびの入った皮膚(炎症がおきている皮膚)のバリア機能をまず回復させるためにはステロイドの塗り薬の使用が必須になってきます。
ステロイドというと副作用を心配される親御さんがいらっしゃるかもしれません。確かに長期間飲み薬として大量のステロイドを内服すると全身的な副作用が現れやすいです。しかしアトピー性皮膚炎では塗り薬として使用し、直接皮膚に働くので、通常量では全身的な副作用はまず現れません。
塗り薬としての副作用は、「皮膚が薄くなる、血管がういてくる」と「皮膚感染症(とびひ、みずいぼなど)の部位に使用すると悪化する」の二つのみです。これらは医師の指導の下に適切に使用すれば避けられるものです。万一そのような症状が現れても、元の正常な皮膚に戻る心配のないものです。
その他「ステロイドの塗り薬をぬると肌が黒くなる」「やめるとまた悪くなる」などといったことを見聞きすることがありますが、前者はアトピー性皮膚炎がおさまった後の色素沈着(日焼けの後に一時的に黒くなるのと同じ)で、根気よくステロイドを塗り続ければ正常に戻るものです。後者は中途半端に治療をやめることによってアトピー性皮膚炎が再び悪化したためのものです。
アトピー性皮膚炎に対しては早期に十分な量のステロイドをぬり、早く皮膚炎をよくしてあげて(かゆみもへります)、その後減量、中止することが結果的にはステロイドの合計使用量がへり、本人およびご家族の生活の質をあげることになります。
具体的な塗る量や減量方法については外来でゆっくりとお話していきます。
Ⅲ 悪化因子の除去
乾燥、汗、引っ掻くなどの刺激、心理的ストレスなどに対する対策が必要です。乳児(1歳未満)で通常のスキンケア、薬物療法を行っても軽快しない場合には食物アレルギーの関与を疑って検査を行い、必要に応じ除去などを行うことがあります
解熱剤はカゼなどにかかり、高熱がでたときに頓服※として使います。
病気を治す根本的なお薬ではなく、あくまで一時しのぎに熱を下げるだけの薬ですので、薬の効果がきれると熱はまた上がってきます。また発熱は、カゼなどの原因となるウイルスや細菌が熱に弱いため生体防御反応として、発生するものです。解熱剤で熱を下げることは、あまり好ましいことでありません。
※ 頓服:抗菌薬(抗生物質)のように、1日3回など決められた時間に薬を飲むのではなく、症状が出たときに飲むもの
どのような時に解熱剤を使うか?
38.5℃以上で、食事や水分を受けつけない、熟睡できないなどの症状のある時に、一時的に熱を下げ、下がっている間に食事や水分をとらせ、熟睡させるなどのために使ってあげるのはいいでしょう。
高熱でも元気そう(食欲がある、遊べる)なら使わなくていいですし、眠っている子を起こしてまで使う必要はありません。
解熱剤の種類
世界中で子どもに使われる解熱剤として広く安全性が認められているのはアセトアミノフェン(アンヒバ、アルピニー、カロナール、コカールなど)です。
投与後3〜4時間で最大効果が得られ8〜12時間有効です。一回使用したら、次に使うまでには6時間以上あけましょう。また安全だからといって、過量投与は危険です。決められた量、回数を守って使いましょう。
その他には、5歳以上の子どもに、イブプロフェン(ブルフェン、ユニプロンなど)が、使用されることがあります。これら以外の解熱剤は絶対に使わないようにしましょう。
座薬か飲み薬か?
効き目は同じで、飲み薬のほうが若干早く効いてきます。吐く子には座薬を、下痢の時や座薬が嫌いな子には飲み薬を処方します。座薬の解熱剤と飲み薬の解熱剤を同時に使ってはいけません。
座薬はそのまま入れようとすると痛がりますので、ワセリンなどを先端につけ肛門に入れてください。座薬は熱さに弱く、溶けると変質しますので、冷蔵庫に保管してください。最低2年間は有効です。
「熱が高いと脳がやられる」と思われがちですが、カゼなどの普通の病気での高熱では、40℃ぐらいの熱があっても脳に影響はでませんので安心してください。
ただ高い熱をだす病気の中に、髄膜炎、脳炎や脳症など脳に影響を与える可能性のある病気があります。生後3ヶ月以下、ひきつけ、意識がおかしい(呼びかけに応じない)、ひどく不機嫌、顔色が真っ青などの症状が一つでもあれば至急受診してください。
また熱中症、熱射病など体温調節機構そのものが損なわれる病気の場合の発熱にも、注意が必要です。
病気を治す根本的なお薬ではなく、あくまで一時しのぎに熱を下げるだけの薬ですので、薬の効果がきれると熱はまた上がってきます。また発熱は、カゼなどの原因となるウイルスや細菌が熱に弱いため生体防御反応として、発生するものです。解熱剤で熱を下げることは、あまり好ましいことでありません。
※ 頓服:抗菌薬(抗生物質)のように、1日3回など決められた時間に薬を飲むのではなく、症状が出たときに飲むもの
どのような時に解熱剤を使うか?
38.5℃以上で、食事や水分を受けつけない、熟睡できないなどの症状のある時に、一時的に熱を下げ、下がっている間に食事や水分をとらせ、熟睡させるなどのために使ってあげるのはいいでしょう。
高熱でも元気そう(食欲がある、遊べる)なら使わなくていいですし、眠っている子を起こしてまで使う必要はありません。
解熱剤の種類
世界中で子どもに使われる解熱剤として広く安全性が認められているのはアセトアミノフェン(アンヒバ、アルピニー、カロナール、コカールなど)です。
投与後3〜4時間で最大効果が得られ8〜12時間有効です。一回使用したら、次に使うまでには6時間以上あけましょう。また安全だからといって、過量投与は危険です。決められた量、回数を守って使いましょう。
その他には、5歳以上の子どもに、イブプロフェン(ブルフェン、ユニプロンなど)が、使用されることがあります。これら以外の解熱剤は絶対に使わないようにしましょう。
座薬か飲み薬か?
効き目は同じで、飲み薬のほうが若干早く効いてきます。吐く子には座薬を、下痢の時や座薬が嫌いな子には飲み薬を処方します。座薬の解熱剤と飲み薬の解熱剤を同時に使ってはいけません。
座薬はそのまま入れようとすると痛がりますので、ワセリンなどを先端につけ肛門に入れてください。座薬は熱さに弱く、溶けると変質しますので、冷蔵庫に保管してください。最低2年間は有効です。
「熱が高いと脳がやられる」と思われがちですが、カゼなどの普通の病気での高熱では、40℃ぐらいの熱があっても脳に影響はでませんので安心してください。
ただ高い熱をだす病気の中に、髄膜炎、脳炎や脳症など脳に影響を与える可能性のある病気があります。生後3ヶ月以下、ひきつけ、意識がおかしい(呼びかけに応じない)、ひどく不機嫌、顔色が真っ青などの症状が一つでもあれば至急受診してください。
また熱中症、熱射病など体温調節機構そのものが損なわれる病気の場合の発熱にも、注意が必要です。
文字通り人間などに感染する病気であり、小児科でみる病気のうち、9割方が感染症と言っても過言ではないです。いわゆる“かぜ”、インフルエンザ、中耳炎、肺炎、胃腸炎、髄膜炎、尿路感染症、とびひなどたくさんの種類があります。
感染症は、大きく細菌感染によるものと、ウイルス感染によるものとにわけられます(その他、特殊なものとしてマイコプラズマ、真菌=いわゆるカビ、があります)。
細菌とウイルスの違いはいろいろありますが、知っていただきたいことは、細菌には抗菌薬(抗生物質)が効きますが、ウイルスには効かないということです。
細菌には、百日咳、ジフテリア、破傷風、結核、溶連菌感染症、ヒブ、肺炎球菌などがあります。先ほど「細菌には抗菌薬が効く」と述べましたが、この十数年、耐性菌が増えてきています。耐性菌とは抗菌薬が効かない細菌のことです。抗菌薬を乱用したりすると、細菌は姿を変えて、その薬に強い新種となって現れ抵抗し耐性菌となります。特にヒブ、肺炎球菌には近年、耐性菌がどんどん多くなってきています。
ウイルスには、麻疹(はしか)、風疹、おたふくかぜ、水痘(水ぼうそう)、突発性発疹、インフルエンザ、ウイルス性胃腸炎(ロタ、ノロ)、ポリオ、手足口病、プール熱、ヘルパンギーナ、B型肝炎、日本脳炎、水いぼなどがありますが、名前がついていなくても人間に感染するとわかっているウイルスは数百種類あります。
そして現在のところ、水痘・帯状疱疹・単純ヘルペスとインフルエンザ以外のウイルス感染に効く薬はありません。先ほども述べましたように抗菌薬も効きません。しかし、幸いなことにウイルスの病気はほとんどの場合、自分の力(免疫の働き)で自然に治ります。
いわゆる“かぜ”の原因の80〜90%はウイルスであり、これらウイルス感染に抗菌薬を使っても効きませんし、耐性菌を増やすだけとなります。
“かぜ”のなかで抗菌薬を必要とする細菌感染症は10〜20%です。
そこで、おこさまの“かぜ”がウイルスによるものか細菌によるものかを見分けることが、とても大切になってきます。そのために、お話をよく聞き、診察し、時には必要に応じ検査もします。そして最初は抗菌薬が不要と判断した場合は、何よりその後の注意深い経過観察が大切となってきます。お子さんの体調(免疫の状態)によっては、細菌が後から入り込んで二次感染(中耳炎、副鼻腔炎、肺炎など)をおこすことがあり、そのような場合は抗菌薬が必要となってきます。小さな赤ちゃんや全身状態の悪い場合は1〜3日ごとに来院していただいて、診察させていただきます。
数多く存在する感染症の中には、ウイルス、細菌にかかわらず、かかってしまうと重症になって苦しむだけでなく、重い後遺症を残したり、最悪の場合、命を奪うものもあります。このような病気(本文太字のもの)に対しては予防のためのワクチンが開発されています。予防接種は積極的に受けるようにしましょう。
感染症は、大きく細菌感染によるものと、ウイルス感染によるものとにわけられます(その他、特殊なものとしてマイコプラズマ、真菌=いわゆるカビ、があります)。
細菌とウイルスの違いはいろいろありますが、知っていただきたいことは、細菌には抗菌薬(抗生物質)が効きますが、ウイルスには効かないということです。
細菌には、百日咳、ジフテリア、破傷風、結核、溶連菌感染症、ヒブ、肺炎球菌などがあります。先ほど「細菌には抗菌薬が効く」と述べましたが、この十数年、耐性菌が増えてきています。耐性菌とは抗菌薬が効かない細菌のことです。抗菌薬を乱用したりすると、細菌は姿を変えて、その薬に強い新種となって現れ抵抗し耐性菌となります。特にヒブ、肺炎球菌には近年、耐性菌がどんどん多くなってきています。
ウイルスには、麻疹(はしか)、風疹、おたふくかぜ、水痘(水ぼうそう)、突発性発疹、インフルエンザ、ウイルス性胃腸炎(ロタ、ノロ)、ポリオ、手足口病、プール熱、ヘルパンギーナ、B型肝炎、日本脳炎、水いぼなどがありますが、名前がついていなくても人間に感染するとわかっているウイルスは数百種類あります。
そして現在のところ、水痘・帯状疱疹・単純ヘルペスとインフルエンザ以外のウイルス感染に効く薬はありません。先ほども述べましたように抗菌薬も効きません。しかし、幸いなことにウイルスの病気はほとんどの場合、自分の力(免疫の働き)で自然に治ります。
いわゆる“かぜ”の原因の80〜90%はウイルスであり、これらウイルス感染に抗菌薬を使っても効きませんし、耐性菌を増やすだけとなります。
“かぜ”のなかで抗菌薬を必要とする細菌感染症は10〜20%です。
そこで、おこさまの“かぜ”がウイルスによるものか細菌によるものかを見分けることが、とても大切になってきます。そのために、お話をよく聞き、診察し、時には必要に応じ検査もします。そして最初は抗菌薬が不要と判断した場合は、何よりその後の注意深い経過観察が大切となってきます。お子さんの体調(免疫の状態)によっては、細菌が後から入り込んで二次感染(中耳炎、副鼻腔炎、肺炎など)をおこすことがあり、そのような場合は抗菌薬が必要となってきます。小さな赤ちゃんや全身状態の悪い場合は1〜3日ごとに来院していただいて、診察させていただきます。
数多く存在する感染症の中には、ウイルス、細菌にかかわらず、かかってしまうと重症になって苦しむだけでなく、重い後遺症を残したり、最悪の場合、命を奪うものもあります。このような病気(本文太字のもの)に対しては予防のためのワクチンが開発されています。予防接種は積極的に受けるようにしましょう。
皮膚に現れるブツブツ・ボツボツ(発疹)には放置して良いあせもから、入院治療が必要なものまであり、原因としてはアレルギー反応、ウイルス感染、細菌感染、原因不明(川崎病等)と様々です。
ここでは比較的頻度の高いもの、重症化しやすいものなどについて述べたいと思います。
なおアトピー性皮膚炎はアレルギー反応のひとつですが、別項をご参照ください。
1. アレルギー反応
即時型食物アレルギーの誘発症状として、皮膚症状は突出して頻度が高い症状です。原因食物を摂取して2時間以内(多くは食べた直後から30分以内)に症状が誘発されます。その他アレルギー反応で出現する症状は粘膜(顔や唇が腫れぼったくなるなど)、呼吸器(息苦しく、声がかすれる。また呼吸困難を伴う咳など)、消化器(繰り返す嘔吐、腹痛など)、神経(意識がもうろうとしている、呼びかけても反応しない、尿や便をもらすなど)、循環器(唇や爪が青白い、脈が触れにくいなど)など多彩です。複数臓器に症状をみられるものをアナフィラキシーといい、至急受診が必要ですし、特にかっこ内にある症状がみられたら救急車を呼んでください。
皮膚だけの症状で落ち着いたとしても、摂取した食品のリスト(加工品などでは成分表など)をとっておいて、受診時にお伝えください。診断に役立ちます。
2.ウイルス感染
麻疹(はしか)は感染力が極めて強く、かかると重症になります。はじめの2,3日は発熱、咳、鼻水、眼の充血、めやになど風邪のような症状だけで、麻疹にかかってるとはわかりません。熱は一時的にやや解熱したあと、また上昇し、そのとき少し盛り上がった赤い発疹が首、顔、全身に広がり、ようやく麻疹であったと気づかれます(発熱4日目頃)。肺炎や脳炎など死亡や後遺症の原因となる合併症もおこします。麻疹に効く薬はありません。
風疹は俗に「三日ばしか」といわれますが、麻疹とはぜんぜん関係ありません。発熱と同時に発疹が出て、発疹は2~3日で消えます。妊娠初期に妊婦がかかった時は大問題となります。妊娠5ヶ月頃までに風疹にかかると、おなかの中の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」という障害が残ることがあるからです。これは生まれつき目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり、心臓の奇形など重大な障害です。
麻疹や風疹を予防するにはワクチン接種しかありません。一歳のお誕生日を過ぎたらMR(麻疹と風疹)ワクチンを受けましょう。
水痘(水ぼうそう)は母体からの免疫が移行しにくく、赤ちゃんでもかかります。かゆみの強い小さな水ぶくれ(周りが赤くなります)が全身(頭の有髪部,粘膜にも)に広がります。水ぶくれから、かさぶたになったものまで新旧の発疹が混在するのが特徴です。感染力が強く、かかると保育園・幼稚園・学校は1週間ぐらいお休みになり、外出ができません。一歳のお誕生日を過ぎたら水痘ワクチンを受けましょう。MR(麻疹と風疹)ワクチンとの同時接種も可能です。
突発性発疹は生後6ヶ月から1歳半位までの間にかかります。高熱のみ3~4日間続き、解熱から24時間以内に赤い発疹が出ます。発疹が出るまでは医師も「突発性発疹らしい」としか言えません。下痢を合併することもありますが、熱の割に元気があり、心配になるようなことはほとんどありません。
手足口病は口の中、手掌、足底に小水泡がでます。発熱は軽度か無熱です。治療をしなくても自然に治る場合がほとんどです。のどが痛くて食べられないときには、脱水症にならないよう水分の補給には気をつけてください。
水いぼは、水を持った発疹以外の症状はなく、治療をしなくても6ヶ月~2年の間にしばしば自然消退します。とったほうが良いか?とらないほうが良いか?医師の間でも議論の分かれるところです。
以上簡単に述べましたが、ウイルス性のものは他人にうつすおそれが多いものばかりです。発熱と発疹があり受診する際には、事前にお電話をいただくか、来院時には、受付にお伝えください。別室(隔離室)をご案内させていただきます。
3.細菌感染
細菌感染で発疹を起こすものの代表としては溶連菌があげられます。
溶連菌に感染すると、皮膚に小さな赤いブツブツがいっぱい出て、舌にもイチゴのようなブツブツがでて、咽頭炎などもおこします。他の子どもにうつす可能性がありますが、よく効く抗菌薬があり、溶連菌感染自体はこわくありません。しかし、続発症として急性腎炎、リウマチ熱をおこすことがあるため、抗菌薬は10日間続けて内服しましょう。
とびひは、皮膚のブツブツにうみや汁があります。皮膚の小さな傷から細菌が侵入して起こります。侵入する細菌はブドウ球菌、溶連菌がほとんどです。当院ではイソジンゲル入りの軟膏と場合により抗菌薬内服で治療します。
4.川崎病
川崎病は抗菌薬が効かない高熱が続き、両目が赤く充血し、唇が真っ赤になり、舌がイチゴのように赤くなり、様々な発疹ができ、手足が硬く腫れ、手のひらや足の裏が全体に赤くなり、首のリンパ節がはれる病気です。残念ながら原因はまだ分かっていませんが、そばにいてうつる病気ではありません。
川崎病のこどもは冠動脈に後遺症を残すことがあり、川崎病の疑いがあると入院となります。原因は不明でも、現在は後遺症の治療法も検査法も確立されています。
ここでは比較的頻度の高いもの、重症化しやすいものなどについて述べたいと思います。
なおアトピー性皮膚炎はアレルギー反応のひとつですが、別項をご参照ください。
1. アレルギー反応
即時型食物アレルギーの誘発症状として、皮膚症状は突出して頻度が高い症状です。原因食物を摂取して2時間以内(多くは食べた直後から30分以内)に症状が誘発されます。その他アレルギー反応で出現する症状は粘膜(顔や唇が腫れぼったくなるなど)、呼吸器(息苦しく、声がかすれる。また呼吸困難を伴う咳など)、消化器(繰り返す嘔吐、腹痛など)、神経(意識がもうろうとしている、呼びかけても反応しない、尿や便をもらすなど)、循環器(唇や爪が青白い、脈が触れにくいなど)など多彩です。複数臓器に症状をみられるものをアナフィラキシーといい、至急受診が必要ですし、特にかっこ内にある症状がみられたら救急車を呼んでください。
皮膚だけの症状で落ち着いたとしても、摂取した食品のリスト(加工品などでは成分表など)をとっておいて、受診時にお伝えください。診断に役立ちます。
2.ウイルス感染
麻疹(はしか)は感染力が極めて強く、かかると重症になります。はじめの2,3日は発熱、咳、鼻水、眼の充血、めやになど風邪のような症状だけで、麻疹にかかってるとはわかりません。熱は一時的にやや解熱したあと、また上昇し、そのとき少し盛り上がった赤い発疹が首、顔、全身に広がり、ようやく麻疹であったと気づかれます(発熱4日目頃)。肺炎や脳炎など死亡や後遺症の原因となる合併症もおこします。麻疹に効く薬はありません。
風疹は俗に「三日ばしか」といわれますが、麻疹とはぜんぜん関係ありません。発熱と同時に発疹が出て、発疹は2~3日で消えます。妊娠初期に妊婦がかかった時は大問題となります。妊娠5ヶ月頃までに風疹にかかると、おなかの中の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」という障害が残ることがあるからです。これは生まれつき目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり、心臓の奇形など重大な障害です。
麻疹や風疹を予防するにはワクチン接種しかありません。一歳のお誕生日を過ぎたらMR(麻疹と風疹)ワクチンを受けましょう。
水痘(水ぼうそう)は母体からの免疫が移行しにくく、赤ちゃんでもかかります。かゆみの強い小さな水ぶくれ(周りが赤くなります)が全身(頭の有髪部,粘膜にも)に広がります。水ぶくれから、かさぶたになったものまで新旧の発疹が混在するのが特徴です。感染力が強く、かかると保育園・幼稚園・学校は1週間ぐらいお休みになり、外出ができません。一歳のお誕生日を過ぎたら水痘ワクチンを受けましょう。MR(麻疹と風疹)ワクチンとの同時接種も可能です。
突発性発疹は生後6ヶ月から1歳半位までの間にかかります。高熱のみ3~4日間続き、解熱から24時間以内に赤い発疹が出ます。発疹が出るまでは医師も「突発性発疹らしい」としか言えません。下痢を合併することもありますが、熱の割に元気があり、心配になるようなことはほとんどありません。
手足口病は口の中、手掌、足底に小水泡がでます。発熱は軽度か無熱です。治療をしなくても自然に治る場合がほとんどです。のどが痛くて食べられないときには、脱水症にならないよう水分の補給には気をつけてください。
水いぼは、水を持った発疹以外の症状はなく、治療をしなくても6ヶ月~2年の間にしばしば自然消退します。とったほうが良いか?とらないほうが良いか?医師の間でも議論の分かれるところです。
以上簡単に述べましたが、ウイルス性のものは他人にうつすおそれが多いものばかりです。発熱と発疹があり受診する際には、事前にお電話をいただくか、来院時には、受付にお伝えください。別室(隔離室)をご案内させていただきます。
3.細菌感染
細菌感染で発疹を起こすものの代表としては溶連菌があげられます。
溶連菌に感染すると、皮膚に小さな赤いブツブツがいっぱい出て、舌にもイチゴのようなブツブツがでて、咽頭炎などもおこします。他の子どもにうつす可能性がありますが、よく効く抗菌薬があり、溶連菌感染自体はこわくありません。しかし、続発症として急性腎炎、リウマチ熱をおこすことがあるため、抗菌薬は10日間続けて内服しましょう。
とびひは、皮膚のブツブツにうみや汁があります。皮膚の小さな傷から細菌が侵入して起こります。侵入する細菌はブドウ球菌、溶連菌がほとんどです。当院ではイソジンゲル入りの軟膏と場合により抗菌薬内服で治療します。
4.川崎病
川崎病は抗菌薬が効かない高熱が続き、両目が赤く充血し、唇が真っ赤になり、舌がイチゴのように赤くなり、様々な発疹ができ、手足が硬く腫れ、手のひらや足の裏が全体に赤くなり、首のリンパ節がはれる病気です。残念ながら原因はまだ分かっていませんが、そばにいてうつる病気ではありません。
川崎病のこどもは冠動脈に後遺症を残すことがあり、川崎病の疑いがあると入院となります。原因は不明でも、現在は後遺症の治療法も検査法も確立されています。
典型的なアトピー性皮膚炎は生後1〜3ヶ月頃に顔面の湿疹から始まり、徐々に体、手足などに広がっていきます。生後1〜3ヶ月のこの時期には乳児脂漏性湿疹もみられます。乳児脂漏性湿疹は数ヶ月もすれば自然に治ってしまいますが、アトピー性皮膚炎との区別はなかなか難しいものです。
ではアトピー性皮膚炎とはどういうものなのでしょうか?
1.アトピー性皮膚炎とは、以下のような特徴がある湿疹です。
① かゆみがある
② 赤ちゃんから年長児へと成長していくと、症状が移り変わる
③ 良くなったり、悪くなったりを繰り返す(乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上持続する)
④ アトピー素因※1がある
※1 アトピー素因:家族に気管支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患を持つ人がいる。あるいは本人がそれらにかかったことがある。またはダニや花粉、食物などに対して反応しやすい体質(IgE抗体をつくりやすい体質)のことです。
2.原因
原因はよくわかっていません。
体質的に乾燥しやすい肌をもち、皮膚としてのバリア機能が弱いため(セラミドの量が少ないなど)、外から異物(アレルゲンや細菌など)が入りやすく、湿疹やかぶれなどを起こしやすいと考えられています。
ダニ、ペット、花粉、食物などのアレルゲン、黄色ぶどう球菌などの細菌の他に、引っ掻くなどの物理的な刺激、汗、心理的ストレスなどさまざまな悪化因子があります。
3.検査
本当の原因がわかっていませんので、インフルエンザ迅速検査のように、この検査が陽性ならばアトピー性皮膚炎であるという検査はありません。
アレルギー反応を起こし、かゆみなどをもたらすきっかけとなるアレルゲン※2を特定するために皮膚検査や血液検査がよく行われますが、検査は補助的に行うものと考えてください。また乳児の食物アレルギーはアトピー性皮膚炎として発症することがほとんどですが、乳児のアトピー性皮膚炎のすべてに食物アレルギーが関与しているわけではありません。
当院では食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎が疑われたおこさまに、皮膚検査としてはプリックテスト、血液検査としては特異的IgE抗体検査(イムノキャップ)を行っています。前者は15分、後者は2〜3日で結果が出ますが、それ以外にもそれぞれ利点、欠点があります。外来でゆっくりお話をし、必要な検査をしていきましょう。
※2アレルゲン:アレルギーを引き起こす物質(抗原)
ではアトピー性皮膚炎とはどういうものなのでしょうか?
1.アトピー性皮膚炎とは、以下のような特徴がある湿疹です。
① かゆみがある
② 赤ちゃんから年長児へと成長していくと、症状が移り変わる
③ 良くなったり、悪くなったりを繰り返す(乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上持続する)
④ アトピー素因※1がある
※1 アトピー素因:家族に気管支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患を持つ人がいる。あるいは本人がそれらにかかったことがある。またはダニや花粉、食物などに対して反応しやすい体質(IgE抗体をつくりやすい体質)のことです。
2.原因
原因はよくわかっていません。
体質的に乾燥しやすい肌をもち、皮膚としてのバリア機能が弱いため(セラミドの量が少ないなど)、外から異物(アレルゲンや細菌など)が入りやすく、湿疹やかぶれなどを起こしやすいと考えられています。
ダニ、ペット、花粉、食物などのアレルゲン、黄色ぶどう球菌などの細菌の他に、引っ掻くなどの物理的な刺激、汗、心理的ストレスなどさまざまな悪化因子があります。
3.検査
本当の原因がわかっていませんので、インフルエンザ迅速検査のように、この検査が陽性ならばアトピー性皮膚炎であるという検査はありません。
アレルギー反応を起こし、かゆみなどをもたらすきっかけとなるアレルゲン※2を特定するために皮膚検査や血液検査がよく行われますが、検査は補助的に行うものと考えてください。また乳児の食物アレルギーはアトピー性皮膚炎として発症することがほとんどですが、乳児のアトピー性皮膚炎のすべてに食物アレルギーが関与しているわけではありません。
当院では食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎が疑われたおこさまに、皮膚検査としてはプリックテスト、血液検査としては特異的IgE抗体検査(イムノキャップ)を行っています。前者は15分、後者は2〜3日で結果が出ますが、それ以外にもそれぞれ利点、欠点があります。外来でゆっくりお話をし、必要な検査をしていきましょう。
※2アレルゲン:アレルギーを引き起こす物質(抗原)
夜尿症はめずらしい病気ではありません。
当院では夜尿症の相談に積極的に応じています。
一緒に治していきましょう。
当院では夜尿症の相談に積極的に応じています。
一緒に治していきましょう。
1. 夜尿症とは
おねしょとは、夜寝ている間に無意識のうちにおしっこをしてしまい、布団や寝具をぬらしてしまう状態をいいます。
生まれてすぐの赤ちゃんは毎日おねしょをしますが、その割合は年齢とともに減っていきます。5、6歳で約15%、小学校低学年で約10%、小学校高学年で約5%にみられ、まれなものではありません。5〜6歳をすぎても月に数回以上おねしょをする場合に「夜尿症」といいます。通常小学生以上が治療の対象となります。
尿をためる膀胱の大きさと、夜間睡眠中に作られる尿量とのバランスが悪く、無意識のうちに尿が膀胱からあふれてしまうことが本態です。つまり膀胱が小さすぎたり、尿量が多すぎたりすると、あふれた尿がおねしょとして、でてきます。
「夜尿症」のこどもの60%に、ご両親兄弟に過去に夜尿症があることがしられています。夜尿症は現在では遺伝的素因に基づく睡眠時の排尿機構の発達障害と考えられており、育て方などとは関係ありません。
2. 夜尿症のタイプ(病型)
夜尿症は患者さん一人一人が異なった原因を持っていますが、多くは1次性夜尿(生まれたときからずっと夜のおむつがとれない)であり、基礎疾患(腎臓などの他の病気)が無いものです。
外来にいらしたら、まずこの基礎疾患が無いかどうか、お話を聞き、尿検査などを施行します。基礎疾患が否定されたら、まず夜尿日記を記録して頂き、夜尿症のタイプを見極めます。
夜尿症には、多尿型(ぐっしょり型:一晩の尿量が多いため尿が膀胱からあふれてしまう)、膀胱型(ちょぴり頻尿型:膀胱が小さいため、おしっこをためる力が弱く尿が膀胱からあふれてしまう)、混合型(夜間の尿量が多く、しかも膀胱が小さい)、解離型(膀胱の大きさは正常で、夜間の尿量も正常なのに夜尿してしまう)といった四つのタイプがあります。
3. 生活指導
「あせらず、起こさず、叱らず」が原則です。
あせらず:夜尿症の治療にはどうしても一定期間が必要です。おおらかな気持ちをもってこどもに接しましょう
起こさず:通常、夜間には抗利尿ホルモン(尿量を減らすホルモン)がでて、夜間睡眠中に作られる尿量は昼間に比べ減ります。夜中に無理矢理おこしてトイレに行かせることは、このホルモンの夜間分泌を妨げることになり、結果的に夜尿症が治るのが遅れます。
叱らず:夜尿症のこどもは、口には出さないものの、夜尿症が大きな心の負担になっています。まして無意識に起こったことを責められても困ってしまいます。「できないことを叱らない、できたことを褒める」のは育児の基本です。何か一つおうちでするお手伝いを決めて、それができたら、思い切り褒めて、自信を持たせてあげましょう。
生活指導は夜尿症のタイプに応じて、おこないます。水分の取り方に注意し、朝昼は多く取り、夜間の尿量を少なくするため夕方から制限します。果物、牛乳、みそ汁などは朝昼にとるようにします(あくまでこれは基礎疾患のない夜尿症に対して行うものですので医師の指導の下に行ってください)。またタイプによっては、おしっこをためる膀胱を大きくするため、昼間の尿を出来るだけ我慢することもあります。
4.治療
生活指導で改善が悪い場合には、夜尿症のタイプにあった薬物療法(内服薬)、アラーム療法などを行います。
夜尿症の多くが、大きくなれば自然に治りますが、自然経過例と治療例では治るまでの期間が大幅に違います。ただお子さんの治したいという意欲と家族の協力が、その治療効果に大きく影響します。夜尿症は必ず治ると信じて前向きに取り組む姿勢が大切です。
5.お泊まり行事
夜尿があるため、修学旅行などに行かないという方がいらっしゃいます。前述したように小学校高学年でも約20人に1人、つまりクラスに1-2名はかならず夜尿の子はいます。他の子に気づかれぬよう夜中にそっと起こしてもらうなど先生に協力してもらい、参加するようにしましょう。
一般的にはわきの下で計って37.5℃以上の場合を発熱とします。
こどもは、ちょっとした環境の変化で体温が上がりやすいものです。特に小さいお子さんは熱がこもりやすいので、身体が熱く感じられても元気があれば着る物を薄くして、わきの下の汗をふいてからもう一度体温を測り直してください。
健康なこどもの体温は様々な因子で変化します。
測定時間:朝は低めで、夕方は高めです。
測定部位:わきの下で計るより耳で計った方が高い人、逆に耳で計った方が低い人など個人により様々です。
年齢:小さいこどもほど平熱が高めです
生活環境:授乳後、入浴後、泣いたときなどは体温が高くなります。赤ちゃんは厚着や暖房などの影響で、高く測れてしまうことがあります。
体温計の種類:水銀体温計は正確ですが、5分以上はさんでおくことが大切です。短時間で測れる電子体温計・耳式体温計は便利ですが、水銀体温計よりいくぶん高く(低く)出ることがあります。
体調の良いときに、いつも使用する体温計を用いて同じ測定部位で朝夕の体温を測定し、お子さんの正常体温を把握しておくと良いでしょう。
お子さんの発熱は夜間に多く経験されます。まず最初に病気の重症度をチェックしましょう。意識がおかしい(とろとろ眠ってばかりで呼びかけに応じない。つねってもまったく反応がない)、生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱、顔色が青白い、無表情でぐったりして動こうとしない、嘔吐や下痢を繰り返す、呼吸が苦しそう、水分摂取ができない、おしっこが半日以上でていない、ともかく何となくおかしい…………。このような場合、とりあえず様子を見るのではなく、早急に救急外来への受診が必要です。
発熱があっても元気が良く笑顔があり、重症でないと判断できたら、まずは、こまめに水分を補給し脱水を防ぐことが大切です。
熱の上がりかけに「さむけ」があるときには、毛布などで温めてあげても良いでしょう。熱が上がりきり手足・顔がほてってきたら、薄着にして、嫌がらなければ頭や腋(わき)や足の付け根を氷枕やおしぼりで冷やしてあげましょう。高熱(38.5℃以上)でつらそうなときは、状況に応じて解熱剤を与えて構いません。解熱剤の中には小児には使ってはいけないものもありますし、体重によって使用量が違います。解熱剤はかかりつけ医の指示に従って本人に処方された薬のみを使ってください。
発熱が認められたら、少なくとも朝昼晩の体温を測定してください。病気の診断をするうえで、熱型表(体温の推移グラフ)は非常に大切な情報源となります。また病院を受診した後も、その後の経過や処方したお薬の効果があったかどうかなどの判断材料になります。1日の最高体温が低下傾向であれば回復傾向にあると判断して良いでしょう。
こどもは、ちょっとした環境の変化で体温が上がりやすいものです。特に小さいお子さんは熱がこもりやすいので、身体が熱く感じられても元気があれば着る物を薄くして、わきの下の汗をふいてからもう一度体温を測り直してください。
健康なこどもの体温は様々な因子で変化します。
測定時間:朝は低めで、夕方は高めです。
測定部位:わきの下で計るより耳で計った方が高い人、逆に耳で計った方が低い人など個人により様々です。
年齢:小さいこどもほど平熱が高めです
生活環境:授乳後、入浴後、泣いたときなどは体温が高くなります。赤ちゃんは厚着や暖房などの影響で、高く測れてしまうことがあります。
体温計の種類:水銀体温計は正確ですが、5分以上はさんでおくことが大切です。短時間で測れる電子体温計・耳式体温計は便利ですが、水銀体温計よりいくぶん高く(低く)出ることがあります。
体調の良いときに、いつも使用する体温計を用いて同じ測定部位で朝夕の体温を測定し、お子さんの正常体温を把握しておくと良いでしょう。
お子さんの発熱は夜間に多く経験されます。まず最初に病気の重症度をチェックしましょう。意識がおかしい(とろとろ眠ってばかりで呼びかけに応じない。つねってもまったく反応がない)、生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱、顔色が青白い、無表情でぐったりして動こうとしない、嘔吐や下痢を繰り返す、呼吸が苦しそう、水分摂取ができない、おしっこが半日以上でていない、ともかく何となくおかしい…………。このような場合、とりあえず様子を見るのではなく、早急に救急外来への受診が必要です。
発熱があっても元気が良く笑顔があり、重症でないと判断できたら、まずは、こまめに水分を補給し脱水を防ぐことが大切です。
熱の上がりかけに「さむけ」があるときには、毛布などで温めてあげても良いでしょう。熱が上がりきり手足・顔がほてってきたら、薄着にして、嫌がらなければ頭や腋(わき)や足の付け根を氷枕やおしぼりで冷やしてあげましょう。高熱(38.5℃以上)でつらそうなときは、状況に応じて解熱剤を与えて構いません。解熱剤の中には小児には使ってはいけないものもありますし、体重によって使用量が違います。解熱剤はかかりつけ医の指示に従って本人に処方された薬のみを使ってください。
発熱が認められたら、少なくとも朝昼晩の体温を測定してください。病気の診断をするうえで、熱型表(体温の推移グラフ)は非常に大切な情報源となります。また病院を受診した後も、その後の経過や処方したお薬の効果があったかどうかなどの判断材料になります。1日の最高体温が低下傾向であれば回復傾向にあると判断して良いでしょう。