片頭痛予防治療薬としてこれまでまた現在でも、β遮断薬やカルシウム拮抗薬、抗てんかん薬が使用されてきましたが、近年CGRP関連薬が開発されその有効性が認められ保険適応になりました。CGRPは三叉神経から放出され、血管にある受容体に結合することにより片頭痛発作を起こします。CGRP関連薬は3種類あり、いずれも皮下投与します。
片頭痛の発症には、セロトニンという神経伝達物質が関与しています。ストレスなどによりセロトニンが不足すると、血管が拡張します。血管が拡張して、痛みの神経である三叉神経を刺激することにより片頭痛が起こると言われています。片頭痛の治療には、片頭痛が起こらないようにする予防治療と、起こった時の頓服治療があります。
片頭痛の特徴としては、片側の拍動性の頭痛というイメージがあると思いますが、診断基準としては、嘔吐ないし吐き気がある、音や光の過敏がある、日常生活動作、例えば歩行などで頭痛が悪化することが重要で、かならずしも片側の拍動性ではないこともあります。またアロデニアという片頭痛の前兆が6-8割の方に見られ、アロデニアとして肩こりを認める方もおられ、肩こりがあるから片頭痛ではないとはいえないということもあります。