こんにちは院長の深森です。
今回は夢について少しお話したいと思います。
人は一日に複数の夢を見るそうです。私はほとんど毎晩少なくとも1つの夢を見ていますし、目覚めたときに記憶しています。

夢は昔から正夢とか逆夢があるとか言われますし、また昔の本を紐解くと「夢を買う」なんてことも記述されています。夢に対する価値観が今とは随分違っていたと感じます。
私は小さい頃から夢はよく見ていましたので、何となく夢とは馴染みがありました。
しかし本格的に夢に興味を持ち始めたのはここ2年くらいの出来事です。
きっかけは 2 年前に友人からのメッセージを夢で受け取ったこと、ライブドアの株価下落とともに他の銘柄も株価暴落という予告夢を見たことが始まりです。
(夢は政治の動きや自然災害なども事前に知らせることがあるそうです。)
正夢、とまではいかないですが予告夢という意味での夢をしばしば見ます。
以下、私の一個人としての夢に対する意見を述べてみようかと思います。医学的見地からの意見ではありませんのでご了承下さい。

夢解釈を自分でしようと思った時に、いわゆる夢占いの本というのも数冊読んでみましたがあまり役に立たない気がしました。使えそうな夢占いの本の目安としては一つのシンボル(象徴)に対していくつもの解釈を載せている本が良いかと思います。たとえば「ボール」の夢を見たとしますよね。その時、夢解釈をする時に「ボール」の意味するものが複数記載されている本が良いということです。それでも本だけに頼ろうとすると限界があります。私は数冊の本を読み、それを参考にしながら自分なりの夢解釈をしています。

読んだ本の中でもユングの「分析心理学」や河合隼雄の「無意識の構造」「コンプレックス」などは比較的読みやすいかと思います。

夢は象徴夢が多く、夢見たとおりのことを「現実世界の常識」に当てはめて解釈しようとするとたいてい意味不明な解釈になるか、もしくは筋が通らず解釈不能になってしまうことが多い気がします。夢の意味を的確に解釈できるようになるまでにはある程度の訓練が必要だと考えます。
またかなりの内省力も必要とされると感じます。つまり自分の都合の良いように解釈していないかどうか、常に自らチェック機構を働かせ、客観的に読み取る必要がある、ということです。

夢は自分にとって、かなり耳の痛いことを伝えてくることもあります。ですから、それに耐えられないと思う場合は夢の解釈はしない方が良いのではないかと思います。

夢は自分の中にある能力を発揮できていなければ、それを促そうと忠告してきたり、近い未来の出来事を象徴(シンボル)を使って伝えてくることもあります。
知りたいと思っていたことのヒントを教えてくれる夢もありますね。
「象徴的」をもっと砕けた言い方をすれば「比喩」ですね。夢は比喩ばかりで構成されていることもあります(笑)
比喩ですから何を意味するか推理する必要があります。謎解きみたいな楽しみもありますね。^^

解釈に慣れてくると夢を見るのが楽しくなりますし、怖い夢を見ても目覚めた後、不安になったりすることはほとんどありません。あ。怖い夢を見た時、朝嫌な気分になりますよね。そんな時私はこう思います。

「夢で怖い気持ちや嫌な気持ちを十分に味わったんだから、この嫌な夢が現実に起こる必要はないわ。」こう思います^^

また、夢に登場する人物は「自分の側面の一部」として解釈するとスムースに意味が理解できることが多いと思います。
例えば夢に A さんという男性が車に乗って登場するとします。その場合は「 A さんという男性のような性格をした『自分の側面』が車に乗ってやってきた。」と解釈するわけです。

人間はいろんな側面を持っていると私は思います。
他人は気付いていない自分しか気づいていない側面。
自分は気付いていないけど他人は気付いている側面。
自分も他人も気付いていない側面。
知らない自分ってたくさんあります。

夢は知らない自分を教えてくれ、新しい自分を発見する手助けをしてくれることが多いです。それはある意味ちょっと不安な気持ちになる事でもあるだろうし、又、ワクワクするような嬉しい事でもあります。
そう考えると自分のことすら完全に理解するのはとても難しい、いや、不可能かもしれないのですから、ましてや他人の気持ちを完全に理解しようとすることは不可能だろうと感じます。ならば尚のこと、他人の気持ちを思いやることはとても大切なことだと思います。

ちなみに私が2年前まで頻繁に見ていた夢は「学校にいる夢」です。昔から本当によく学校の夢は見ていました。週に2,3回見るときもありました。「学校」は小学校だったり中学校や高校・大学だったり研究室だったりします。たまに予備校に通う夢も見ました。テストで満点を取ったのに先生に「もっと頑張りなさい。」と叱咤激励される夢を見たりしたこともありました。(笑)夢も手厳しいですね。

夢が伝えたかったのは「もっと(人生を)学びなさい。」「そのまま学び続けなさい。」という意味だと私は感じました。かなり耳が痛いですね。(笑)
最近は見る回数がかなり減りましたから学ぶ態度がようやく身について来たのかも。。。とちょっとばかり喜んでいる今日この頃です。

もし夢の伝えてくるメッセージを知りたい、と思う方は夢日記を毎日つけられることをお勧めします。夢日記を書き続けると夢がオムニバス形式でストーリーが展開し始めることがあります。なかなか興味深いものです。夢は「面白い」という表現よりもむしろ「興味深い」「味わい深い」という表現がふさわしい気がします。

以上、夢に対する一個人の意見でした。(医学的見解ではありませんのであしからず。)

今回はこれでおしまいです。
それではまたお会いしましょう。^^