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January 2016 の投稿一覧です。
カテゴリー: 総合
投稿者: abetomoko
インフルエンザの予防接種を済ませた方も多い思いますが、それでも流行期には個人個人の感染予防が大切です。
感染する経路はまず、飛沫(核)感染(空気感染ともいいます)。インフルエンザは感染者(発症1,2日前の潜伏期からすでに人に感染させます)の咳やくしゃみで唾液のしぶき内のインフルエンザウイルスが多量に周囲に飛び散ります。それを吸い込んだ人が感染します。
その予防にはマスクが有効です。くしゃみなどではウイルスは唾液や鼻汁に包まれて体外に出ます(飛沫)。乾燥したウイルス自体はマスク本体の隙間よりもかなり小さくて簡単にマスクを素通りします(飛沫核感染)。しかし、唾液などで包まれれているとかなり大きいのでマスク内に入ってこられず、感染予防になります。
 もう一つの感染経路は接触感染です。最近はエチケットとして、くしゃみや咳は手で鼻や口を押えるのではなく、服の袖などで押さえましょう。これはもし、
手でくしゃみなどを受け止めると、ウイルスが手に付着し、その手で電車のつり革、ドアのノブなどを触ると、そこにウイルスが付いて、他の人が触るとその人の手にも付着し、
その手で鼻や口を触ればその人が感染します。知らぬ間に他人のウイルスが自分の手に付着しています。
 インフルエンザウイルスには消毒用アルコールが有効ですので、適宜これで手を消毒することが有用です。
 一般的な石鹸も実は大変予防に有効です。石鹸の泡が非常に大切で、泡の表面張力で手に付着した汚れと一緒にウイルスや細菌を除去する、いわゆる「除菌」が石鹸の最大のメリットです。ウイルスや菌をやっつけるというよりも、手から取り除くのです。
 この「手洗い」、子供も大人も、石鹸も使わず水道水で少し手を濡らす程度の人も
多いのでは?
 帰宅時やトイレの時、食事前は最低限、石鹸を良く泡立てて、手首から指先、指の腹も、
指の間。手の指を5本、小さいものをつまむようにそろえて、反対の手のひらで刷り込むようにこする。親指は反対の手で握ってぐるぐる回す。そして、流水で良く流します。
何回も石鹸での手洗いが大変なら、市販の消毒用アルコールを家の1,2か所に置いておいて、石鹸と同じような手順で消毒してください。
(注:ノロウイルスは一般的なアルコールや石鹸ではやっつけたり、除去できません)
 結局、インフルエンザの感染を減らすのは、少しでもウイルスが体に入るチャンスを減らすしかありません。
 こういう研究結果があります。インフルエンザウイルスの生存率についての研究。
少し昔の研究ですが、条件を変えての実験です。室温を21-24度にし、湿度が50%の場合、6時間後のウイルスの生存率は3-5%。しかし、同じ温度でも湿度を20%の乾燥状態にすると、ウイルスの生存率は60%でした、また、温度32度、湿度50%での6時間後のウイルス生存率は何と0%でした。このことから、インフルエンザウイルスをやっつけるには高温・多湿の条件が良いことが分かります。今の真冬の乾燥シーズンに室内を湿度60%に保つというのは加湿器でも難しいかもしれませんが、なるべく加湿ができるようにした方がいいです。
咳、くしゃみで唾液に包まれた大きなウイルス飛沫は空気が乾燥していると、唾液が蒸発し、軽いウイルスだけが長時間、空間に漂うことになり、人がそれを吸い込むチャンスも増えます。また乾燥状態はウイルスや異物を体外に出そうとする鼻や気管支の排出能力もかなり低下するのも感染しやすくなります。
手などにインフルエンザが付着して、その手で物に触った場合、その場でウイルスはどれくらい生きるのでしょうか。ドアノブなどに付着した場合は何と24時間から48時間、生存し、感染能力があるとされています。
やつらインフルエンザウイルス感染症は古代ギリシャの時代にすでに記録があるとされています。人間と共存を延々とし、延々と続きます。しばらくは完全制圧は無理でしょうけども、我々はまず、ワクチンを打ち、ウイルスが体に侵入する機会をなるだけ減らすしかありません。
①予防接種、②手洗い、③加湿、④マスク、⑤咳エチケット、⑥流行時期に不要不急の外出を控える、そして⑦ふだんから充分な睡眠、休息も大切です。
カテゴリー: 総合
投稿者: abetomoko
本格的に新学期が開始になりました。
今シーズンはインフルエンザの流行開始は遅く、またノロウイルスの流行も
まだ本格化していません。しかし、幼稚園や学校が始まり、集団生活が再開すると、
これからの大流行が予想されます。
結局は心配するよりも普段の「予防」が大事で、インフルエンザのワクチンもそうですが、どの
感染症に対しても「手洗い」が大切です。微生物は知らないうちに、手指に付着し、知らぬ間に
自分の口などから体に侵入してきます。手洗いといっても、ただ水道のお水で1,2秒
指を濡らすだけでは効果はありません。
近々、改めて手洗いの方法を書きたいと思います。